骨粗鬆症の患者さんの、胸椎・腰椎レントゲン像の観察によれば、変形している割合がもっとも高い脊椎椎体は、第一腰椎で約三一%、つづいて第四腰椎で二五%となっている。また、第九腰椎には約一八万に変形がみられ、この付近の椎体に変形の発生頻度の第三のピークがみられる。このように、平均七〇歳の七六人の骨粗鬆症患者さんについての観察結果からは、第九胸椎、第一腰椎、第四腰椎が椎体変形のピークとなっていた。変形については、胸椎では梢平につぶれ、腰椎では中央都が陥没する傾向があった。これらはそれぞれ、楔状椎変形、稍平椎変形、魚椎変形と名づけられている。円柱形の椎体中央部が陥凹して、カウスが凹レンズのようになった椎体は、マグロやタイ、タラの脊椎に似ているために、魚椎と名づけられている。