増強された免疫力が、ガンの増殖阻止・予防・延命・転移抑制効果を発揮する

 ガンの恐いところは、ガン細胞の早い増殖スピードにある。

 

 ガンは遺伝子が傷つく病気であり、1つの正常細胞の遺伝子が傷ついて細胞がガン化し、ガン細胞に変わる。普通の人で、毎日約数百個とか数千個のガン細胞ができているが、それが倍々ゲームで増えていき、ガンと診断されるのはだいたい直径lm、個数にして10億個くらいのガン細胞になってからとされている。その間、約2年半から7年半の時間がかかるとされている。

 

 それくらいのガンであれば、病院や人間ドックで発見されるが、lm以下のガンはなかなか発見されない。さらにやっかいなことに、自覚症状が現われるのは何と直径3m以上ということだ。

 

 胃ガン、肺ガン、肝臓ガンではもっと悪くならないと自覚症状はあ・らわれない。だから、気づいたときには末期ガンになっていたというのがガンの特徴であり、恐ろしいところでもある。

 

 「メシマコブ」には、ガンの増殖を阻止する大きな働きがある。この報告をしたのは韓国生命工学研究所の兪先生で、使われたガン細胞は人間の肺ガン細胞である。

 

 兪先生は、人問の肺ガン細胞を移植したマウスに、なにも投与しない場合と、「メシマコブ」と抗ガン剤のアドリアマイシンを投与した場合を調べ、12日後のガン細胞の増殖にどんな変化があるかを比較している。

 

 なにも投与しなかった場合、ガン細胞は非常に増殖している。

 

 「メシマコブ」の増殖抑制効果は、アドリアマイシンとほとんど変わらなかった。最終的に、19日目のガン重量は約57%抑制された結果が出ている。

 

 ただし、アドリアマシンは正常細胞に対しても毒性を持っている。だから、ガン細胞は死ぬが、正常細胞もまた死ぬことになる。

 

 これに対して「メシマコブ」は、細胞毒性がないために副作用がなく、増強された免疫の力によってガン細胞だけが死ぬ。この実験からは、ガンの増殖阻止ではそれほど差がないにしても、「メシマコブ」のほうがはるかに高い安全性を持つことがひときわ強く感じられる。

 

ガン臨床医はなぜ「メシマコブを」使うのか  北川栄志[著] 定価 本体1000円(税別)