アドリアマイシンをはるかに上回る転移抑制効果があった

 ガンの手術が成功した人でも転移や再発といった危険を抱えている。だから、念のためにと抗ガン剤治療がおこなわれている。しかし、そうした治療をおこなっても数年後に転移が発見されたり、再発を起こしたりする。

 

 再発が起こるのは、手術やその後の治療でガン細胞が完全になくなっていなかったからにほかならない。

 

 先にもいったように、ガン細胞とはっきり分かるのは直径lmくらいからで、それ以下では識別できない。すでに取り除いた部位からリンパ節へ転移していると想定してリンパ節を取ったりもするが、抗ガン剤を使うことは免疫力をダウンさせ正常細胞をガン化させるため、抗ガン剤を使わなかった時よりガンを再発させる恐れがある。

 

 韓国生命工学研究所の兪先生は、「メシマコブ」には転移を抑制する効果があることを確認している。

 

 兪先生は、マウスのシッポの静脈に、B16F10メラノーマを移植して、肺への転移について研究している。その結果、「メシマコブ」を投ケしていないマウスと、「メシマコブ」を投与したマウスの間には肺への転移に明らかな違いが認められている。「メシマコブ」を投ソしかマウスでは、投与しなかったマウスより、肺への転移がなんと74%も減少していたのだ。

 

 同時に、抗ガン剤のアドリアマイシンを投与したマウスとも比較している。アドリアマイシンを投与したマウスでは、肺への転移抑制効果は44%だった。

 

 この研究から、「メシマコブ」にはアドリアマイシンをはるかに上回る転移抑制効果があることがはっきり証明された。

 

 先のガン予防とも関連するが、この結果からは、日頃からの「メシマコブ」使用の大きな意味が出てくる。「メシマコブ」を日頃から摂れば、仮に体内に増殖しているガンがあったとしても、ガンの転移をかなり抑えることができる。

 

 また、手術をおこない、その後に抗ガン剤治療をおこなっても、転移の危険は消えない。仮に「転移はありません」と診断されても、「メシマコブ」を摂ることで転移の危険性をさらに抑えることも可能になる。

 

ガン臨床医はなぜ「メシマコブを」使うのか  北川栄志[著] 定価 本体1000円(税別)