抗ガン剤の副作用が軽減、肺ガンも改善されて退院を待ち望む毎日

 

                          中用紘一 (長野県・48歳・会社員)

 

 平成12年9月のことです。

 

 数日の間、咳がつづいて微熱も取れません。風邪でも引いたのかと思って医者にいきますと、医者も風邪だろうということで、薬をもらって2日ほど会社を休んで安静にしていました。

 

 少し状態がよくなったので出社しましたが、それから2週間ほどするとまた咳がひどくなりました。違う先生に診てもらったほうがいいだろうと、隣町の総合病院で検査を受けることにしました。検査の結果は、まったく予期しないものでした。なんと肺ガンだったのです。

 

 私はタバコも吸いませんし、健康には人一倍気をつかってきました。それなのに、肺がンになるなんてあるんでしょうか。もう一度検査をしてもらいましたが、結果は変わりませんでした。

 

 先生から手術をすすめられ、右の肺を全摘しました。

 

 それからが地獄でした。再発予防のための抗ガン剤治療がはじまったのです。副作用で髪の毛がどんどん抜け、ついには全部が抜けてしまいました。病院の食事は喉を通りません。それなのに、吐き気がします。抗ガン剤の副作用がこれほど苦しいものとは知りませんでした。

 

 手術から2ヵ月ほどした頃、妻が一冊の本を買ってきました。私は、小さな活字の本を読む気力などありません。すると、妻は拡大コピーを取ってきて、「どうしても読め」といってききません。

 

 そのコピーは、「メシマコブ」で肺ガンを克服した方の記事でした。その方も片肺を全摘したあと、抗ガン剤のつらい副作用で死ぬ思いをしたと書かれていました。同時に、その方は「メシマコブ」で副作用がなくなり、その後、治療が進んだとも書かれていました。

 

 同じ病気で、同じ苦しみを味わった方は、同志のようなものです。「自分もこの人のようにしてみよう。『メシマコブ』に賭けてみよう」と決めました。

 

 次の日から、「メシマコブ」を飲みはじめました。1日3回、8時問おきに毎回1gずつ飲みました。独特の味がしましたが、抗ガン剤のつらさに比べれば何でもありません。

 

 しばらくはなにも起こりません。本に書いてあることはウソなのかと思いましたが、1週間くらいつづけると吐き気が少しおさまってきました。それと、言葉では言いにくいのですが、どこからか力が湧いてくるような感覚がありました。

 

 1ヵ月もすると、抗ガン剤の副作用はかなり弱くなりました。食欲も普通にあり、髪の 毛も少し生えてきた私に、先生も看護婦さんも不思議そうな顔をしていました。

 

 ある日、看護婦さんが私の枕元にあるメシマコブに気づきました。

 

 「これね、中用さんが副作用のなかった原因は。話に聞いたことはあるけど、けっこういいんですってね。でも、先生はこういったものはあまり好きじゃないから、言わないはうがいいかもね」

 

 だから、先生には言っていませんが、定期的に血液を調べた結果ではNK細胞にそれほど変化はないということです。ただ先生のおっしやるには、インターロイキン12というものが非常にいいそうです。

 

 最近、先生は、「このまま頑張れば、もうすぐ退院できるかもしれません」と言われました。その日が1日も早くくることを楽しみに、今日も「メシマコブ」を飲みつづけています。

ガン臨床医はなぜ「メシマコブを」使うのか  北用永志[著] 定価 1000円(税別)