2ヵ月の服用で胃ガンが縮小、固定化の方向に向かった

                           国枝千秋(北海道・75歳・医師)

 

 私は、北海道で小さいながらも内科医院を経営しています。正確にいえば、息子にほとんど任せて、患者さんからは大先生と呼ばれるような隠居医者です。

 

 「紺屋の白袴」という言葉がありますが、自分の胃ガンが分からないなんて、私はまさに紺屋でした。胃の異変に気づいたのは平成11年の暮れです。忘年会の席上、食べ物をもどしてしまったのです。過去にそんなことはありませんでしたから、すぐに息子に診察してもらいました。結果は、胃ガンでした。

 

 出身大学の付属病院で精密検査を受けてもみましたが、やはり胃ガンで、しかもかなり進行していることが分かりました。付属病院の所見では手術はむずかしいということで、抗ガン剤の治療をすすめられました。

 

 私は悩みましたが、抗ガン剤治療を断りました。胃ガンに抗ガン剤があまり効果のないことを知っていたからです。付属病院の先生方も、「ああ、そうですか」と、私の言い分をあっさり受け入れてくれました。相手が医者ですから、無理な説得はできないと分かっていたからでしょう。同業ということもあり、余命は4ヵ月、よくて半年ということも教えてもらいました。

 

 この年になってはじめて、ガン患者さんの気持ち、それも末期ガンの患者さんの気持ちが分かったような気がします。不安で、ジリジリして、しかもどうしようもない。自分が末期ガンになって、そんな気持ちを体験して、はじめて医者の力はたいしたことがないなと思い至りました。

 

 有効な治療法が見つからないまま、ムダに時間がすぎていきます。そんな私の噂が聞こえたのか、免疫療法を手がけている知人から電話がかかってきました。知人は「メシマコブ」を持って来院し、これは韓国で。医薬品化されていること、科学的なデータや臨床例がそろっていることをあげ、私に服用をすすめてくれました。

 

 前の私であれば、健康食品など笑い飛ばしたものです。しかしいまは、打つ手のない末期ガン患者です。知人の友情もありかたく、「メシマコブ」を服用することにしました。1回1gを1日3回、それを決めた時間に服用しました。

 

 服用をはじめて1週間もすると、不思議なことに、ほとんどなかっか食欲が出はじめました。目では美味しそうに映る食事もほんの1囗か2囗しか取れなかった食事が、ご飯1杯くらいは食べられるようになったのです。「これはいいかもしれない」と感じた私は、「メシマコブ」をつづけました。

 

 その問、症状的には格別な変化はありませんでしたが、腫瘍マーカーの数値は改善されていきました。腫瘍マーカーが改善されるということは、ガンの量が減っていると推測されました。

 

 そして2ヵ月後、撮影したレントゲンを見て、息子は「アッ」と声を上げました。2ヵ月前に比較すると、腫瘍が小さくなっていたのです。その後、腫瘍の大きさは変化ありません。付属病院の検査では、どうやら固定化の方向に進んでいるということです。とにかく、西洋医学では考えられないことが起きたことは確かです。

 

 「メシマコブ」を飲んだ体験は私の医学的常識を変えました。余命半年もないと宣告された私か1年以上も生きている、しかも胃ガンが小さくなっていることが次第に広まり、ガン患者さんが相談に見えるようになりました。拡大解釈も誇大宣伝もなしに、私は自分の体験をお話ししています。

 

 「オヤジが助かったのはうれしいが、メシマコブが効いたかどうか分からないじゃないか」

 

 息子はこう言いますが、私のような体験をすれば息子もきっと「メシマコブ」のよさを理解してくれると思います。

 

ガン臨床医はなぜ「メシマコブを」使うのか  北用永志[著] 定価 1000円(税別)