悪性組織球症

悪性組織球症malignant histiocytosis, 組織球性骨髄性細網症histiocytic me-

 dullary reticulosis

 成人に多く,リンパ節腫大・肝脾腫・発熱のちに黄疸・汎血球減少症・紫斑を来し,6ヵ月ほどで死亡する.皮疹は10%にみられ,丘疹・結節斑・潰瘍を来す.真皮深層一皮下に異型組織球が浸潤し,ときに赤血球・核破片を貪食している.

4。リンパ腫様丘疹症lymphomatoid papulosis [Macaulay 1968〕

 直径lcmまでの出血性丘疹で,瘢痕を残して自然退縮する,ことが多い.単~多発.組織学的に息肉症細胞やSR巨細胞に似た悪性を思わす細胞の浸潤であるが臨床的には良性経過を示すMu cha- H abe rmann病の一異型となす考えもある.①古典型,②MFを伴う型,③限局性肉芽腫型,④破壊した毛包または毛包嚢腫に対する反応型あるいは①古典型,②MFまたは局面性類乾癬を伴う型,③皮膚T細胞リンパ腫型〔Wantzin (1984)分類]などの分類がある.大部分がHLA-DR (十)で単球マクロファージ系であるが, 0KT4陽性でT細胞[helper〕のものもあり, Willemze (1982)はそれぞれをA,B型と分けている.